2010年8月付け、NYTより抜粋
パトリック・ドハーティ(Patrick Dougherty)は彫刻家である。28才の時、ここノース・カロライナ州、チャペル・ヒル(Chapel Hill)に10エーカー(4ヘクタール余り)の土地を購入して住み着いた。
ドハーティは周辺の林から、若くてしなやかな小枝、中枝、太枝をかき集め、設定の予定地でそれらを織り(『折り』でなく)上げ、動物のような有機的な形体を作り上げる。作品の大小や難易にもよるが、1点を完成させるのに3週間前後かかる。
ドハーティのテーマは、毛羽だらけの鳥の巣とか、単純な野生動物などが多く、自然に生えている立ち木をそのまま利用して織り込んだり、現存する建物に組み合わせたりして、これまでに世界各地で200点余りを創作した。 最近の制作はブルックリン植物庭園(the Brooklyn Botanic Garden)100年祭を記念し『天然の歴史(Natural History)』と題して創作されたもので、来年の8月まで展示されている予定である。彼の屋外に展示された作品は、2、3年の寿命で朽ち枯れてしまう。
ドハーティは、半ば冗談で「私の処女作は、古い納屋を解体した材木、倒木とか地面から掘り起こした石を使い、手作りで仕上げた自分の家です」と語る。
ドハーティは、住居や付随した数々の建物も作品として考え、そこから新たな発想が生まれる。「何はともあれ、私はモノを組み立てることが好きなんです」と言う。
「私の夢は家を建てることでした。あの時は、私が潜在意識で彫刻家になる夢を見ていたとは気が付いていませんでした」と追想する。
撮影: Randy Harris for The New York Times
1 件のコメント:
木々には何かしら夢があります。実現できなかった私の夢を実現させている彫刻家がこの世の中にいるとは、驚きの発見でした。無条件で推薦いたします。ニューヨーク近辺に在住する方々は是非ブルックリン植物庭園へおでかけ下さい。
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