建設中のワン・ワールド・トレード・センター
チャールス・バグリ(Charles V. Bagli) 取材から抜粋
2010年4月23日付けニューヨーク・タイムズ
2010年4月23日付けニューヨーク・タイムズ
『フリーダム・タワー(Freedom Tower)』の設計デザインについて、都市計画担当者、住人、不動産関係の幹部たちは、、、大方が妬み半分のように思えるが、、、尊大に過ぎ、不必要で無駄な摩天楼だと軽蔑し続けてきた。
最初の設計は2003年、ダニエル・リベスカインド(Daniel Libeskind)により、州知事ジョージ・パタキ(George Pataki)の『愛国的な風格を』という提案が加えられて再設計され、更にオウイング&メリル社(Owings & Merrill)のディヴィッド・チャイルドズ(David Childs)が『ガラスの塔』に描き直した。だが、安全を憂慮した警察署 の物言いを尊重し、2005年、再び設計をした、という因縁つきの設計デザインである。
(右の写真:2006年に『フリーダム・タワー』と名付けられ提出されたビルの完成予想図。今日では『ワン・ワールド・トレード・センター(1 World Trade Center)』の名で通っている。)
そうした辛辣な論争、膨大過ぎる予算、延び延びになった建設、などのごたごたはどうやら解決されたようだ。目下1400人以上の職人が鉄骨、鉄桁を着々と積み重ねている。格子状の赤鋼鉄でオベリスク型の部分が進行して高さは75メートル程に達した。
完成の暁には、104階の摩天楼が64750平方メートルの敷地の北西の角(上掲の地図、ピンク色の部分)に建ち、ビルの頂点から更に124メートル余りの尖塔が取り付けられる。最終的に、ビルの高さは地上541.3メートルになる予定である。
大手不動産業者が4社、この3億ドル計画の一部的な権利を取得しようと競って、今週末までに建物の所有者ニューヨーク/ニュージャジー、ポート・オーソリティ(Port Authority of New York and New Jersey)に金額を提示する予定だ。いずれに権利が落ちるかは6月までには決定される。その権利を取得した業者の懐には、多額の賃貸金が転がり込んでくる筈だ。
入居者(社)の目標はおおむね民間の企業としているが、一方で、補助金による政府関係が占領することも考えられる。ポート・オーソリティの顧問格にあたるクッシュマン・&・ウエイクフィールド(Cushman & Wakefield)の構想では、市の近代的な新摩天楼の価値を高めるために高級レストランの誘致や、展望階の設備で、観光客は言うまでもなく、企業の幹部たちを魅了する施設が含まれている。
いずれにしても、ワン・ワールド・トレード・センターは、長期的に考慮すべき一大投資であり、将来ともにマンハッタン南端で、住居としても商業的にも重要で誇るべき国際的な名所になることは間違いない、というのが一致した観測だ。
その一方で、企業や政府関係者は新ビルへの入居に乗り気でない向きもあるようだ。入居費が高価なのが主な理由なようだ。
しかし、新ビルの強みは何と言ってもウォール街と目と鼻の先だということである。以前のトレード・センターと同様、当然、金融関係の企業が入居するであろうと予想される。
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360度の連続パノラマで見られる工事現場
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1 件のコメント:
どうやら不況回復の兆しが見えてきたようです。これで失業者が減るでしょうが、大金が大金を持つ人々の懐にも転がり込むことでしょう。
いずれにしても、安全第一に願いたいものです。
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