では、その『新ビッグ・スリー』GM、フォード、トヨタの業績状況はどうなっているのだろうか?それはニューヨーク・タイムズ紙がまとめた下記三つの概況表によって、一目瞭然、ご理解頂けると思う。
第一の表:消費者から苦情の推移
品質を誇るトヨタが一貫して苦情が2000件内外と少ないが、2004年から2007年にかけて欠陥車の続出で苦情が増えてきた。それに反して、GM、フォードは、2000年当時、1万2千から1万4千と多量の苦情が寄せられていたが、年を追って品質が改善され、先月の半ばにはゼロ近くまで向上し、トヨタを凌いだ。
第二の表:アメリカ市場での販売占有率
2000年以来、GM、フォードの漸減推移に反して、トヨタは漸増、2007年にはフォードを追い越し、この表には出ていないが、一時GMも追い越して世界一となった。第三の表:消費者の採点
ナショナル道路交通公団(National Highway Transportation Administration)の統計に基づき、消費者リポート(Consumer Reports)がまとめた自動車に関する消費者の評価順位である。売り上げ台数はともかく、ホンダとスバルが一位、二位を占め、トヨタは欠陥車で評判を落としたが、三位を確保した。フォードはあえなく11位、GMは更に下がって13位、辛うじてクライスラーの上に立った。五位のニッサンが、95パーセントという『消費者リポート』の高い評価を獲得し『推薦』項目のトップに立っているのが注目に値いする。 この調査は、消費者が3年間所有していた車を対象として行われたので、品質向上前のアメリカ車が含まれており、フォード、GMが下位に落ちたのだと思われる。品質が更に向上するであろう将来には、多分上位に復活するであろう。
1 件のコメント:
『驕る平家は久しからず』と言われたのは古い昔のことのように思っていた。世界最大の自動車会社GMに限って、と別格に考えていた大方は、昨年の衰退振り、そして『破産』の結末は信じられず目を見張った。
トヨタにも『驕り』が見られる。今の所『没落』の兆候はみられないが、欠陥車の処理をどう捌くかで、その進退が決まるであろう。『没落』の可能性が全くないとは言い切れない今の社風が気になる。
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