AARP、3月号より
ハイテク利用で、アメリカ人の老後が愉しくなる
ハイテク利用で、アメリカ人の老後が愉しくなる
第二次大戦後に生まれた世代を、アメリカでは『ブーマーズ(Boomers)』と呼んでいる。発展途上の好景気の時代に育ち、ベトナム戦争の反戦運動時代を経て社会人になり、良い職に就き、高収入を得て家族を持ち、ゆったりした住居を購入した。言うなれば、アメリカの繁栄を享受していた世代である。
その世代が要職から徐々に引退し始め、年々老人になりつつある今日この頃、彼らの実態やその将来をAARP(American Association of Retired Persons)とマイクロソフト(Microsoft)が昨年、協力して調査を行った。その調査によると、過去10年間に『ブーマーズ』は、生活を豊かにするハイテクの器具、、、例えばケイタイ電話、MP3のようなデジタル音楽、ナビゲーション受信などを含む、、、を数々利用し、友人や親族と脈絡を保ち、仕事や他の情報を交換吸収することによって彼らの健康を管理していたということが浮き彫りにされた。
では、今から10年後にはどのようになるであろうか? その予測は図解で:
1. 情報通メガネ(Streaming Lenses):マスコミのニュースから電子メールに至るまで、あらゆる情報やデータが目前に流れるように映し出されてくる。
2. 運動着(Exercise Clothes):体調を計るセンサーが各部に内蔵され、運動量によるカロリー消費量や脈拍が記録される。
3. 健康状態を記録するチップ(Health-Record Implants):微小なチップを皮下に移植し、当人の健康状態を医者がオンラインで観察できる。
4. モービル貨幣(Mobile Money):何時でも何処でも、ケイタイ電話を使い、スキャナーを通して金銭の授受ができる。ポケットや財布をま探る世話がない。
5. 有能な家屋(Smart Houses):あらゆるセンサーが設置され、人の動きを捉え、太陽熱を蓄積し、電力の消費量を調節し、屋内での足取りを記録し、何か気が付かないでいることを警告してくれる。
6. 投影電話(Phone Projection):ケイタイ電話に記憶されている写真や文字の映像を、壁やスクリーンに投影し、他の人に見せることができる。
7. ビデオ会議(Video Conferencing):既に広く実施されているが、オンラインの会議だから、全員が一カ所に出席する必要がない。
8. 体育用ビデオ・ゲーム(Physical Video Games):テニス、ピンポンなど、相手がいなくても幻影を相手にし、独りでゲームが楽しめる。
9. 家政ロボット(Domestic Robots):洗濯機、皿洗い機、コーヒー沸かし器の操作なら、この電子助手に任しておける。
イラストはハリー・キャムベル(Harry Campbell)
1 件のコメント:
コンピューターを始めとし、ハイテク器具の進歩は止まる所がありません。かつてのサイエンス・フィクションが現実になってきました。確かに便利ですが、度を過ぎると、何か自分を見失ってしまう怖れを感じます。手仕事の歓びを忘れない程度にハイテクを利用したいと思います。
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