2010年3月4日木曜日

貨物列車、竜巻を突っ走る

もし映画会社が竜巻のシーンを撮るとしたら、大型の模型を作り、劇的な照明を当て、大旋風器で木の葉や塵埃を巻き上げ、火花を散らし、音響効果を上げ、逃げ惑う人々の狂乱ぶりを大スクリーンに映し出すに違いない。

そうした先入観でこのビデオをご覧になったら、大方は失望するであろう。



だが、このビデオは本物の竜巻を写した記録である。
カメラは保安用の小型で、ちょうど警察のパトロール・カーと同じように、列車の中間部の屋根に、前向きと後ろ向きの2台が取り付けられていた。このビデオは後ろ向きのカメラが撮った映像である。

始めの内は何も起こらないが、次第に雨の滴がカメラのガラス面に付着、次第に風が激しくなり、塵埃が舞い竜巻の通過。木々が大きく揺れ、そして脱線、後部車両が倒れ、カメラの車両が速度を落して引きずられる。連結部が壊れ、更に後ろの車両が速度を落とすことができず、鉄道との摩擦で火花を散らしながら突き進んでくる。そして、、、。

感情のない無人のカメラは、ただひたすらに同じ角度を保ったまま撮影し続ける。

荒れ狂う竜巻自体の凄まじさや、脱線後の惨事の模様はご想像にお任せする。

(このビデオはジョー・グレイJoseph Grey Jr.から転送されたもので、出所は明らかにされていません。)

1 件のコメント:

JA Circle さんのコメント...

竜巻の殺人的な風力は、あの重たい貨物列車を脱線させ倒したことで充分に納得できます。