2012年4月17日火曜日

豪華ヨットの浸水式




パット・ハニガン(Pat Hanigan)提供
201249

ある人(匿名希望)が超豪華ヨットを特別注文した。

全長85フィート(26メートル)、客室4つ、最新技術を駆使した設備、GPSおよびレーダーによる航行指示装置、強力なツイン・スーパー・チャージのディーゼル・エンジン搭載、等々。

〆てお値段は747万4千7百93ドル(6億627万8千9百35円)なり。

乗船したのは某企業の幹部重役2名。クレーンで吊り上げ着水までの費用、1時間につき2500ドル。進水式に準備したシャンペーン、チョコレートで包まれたイチゴとクリーム、ドックの傍らで音楽演奏、『間もなくヨットの持ち主』になる某氏とその取り巻き数名。その経費、1万ドル余り。


次の瞬間、ヨットの舳先を吊っていたワイヤーの『引き締めネジ』が壊れ、ヨットは水面に向かって突進。
(船尾の赤丸内の人が『やがて』の持ち主)

問題の欠陥『引き締めネジ』は、たったの25ドル。

墜落する7百万ドルの豪華ヨットには、このヨットを製造した会社の代表社員が二人乗船していた。この『進水式』ならぬ『浸水式』の直後に売買契約書は署名され、銀行保証付きの額面7百万ドル余りの小切手が手渡される筈だったのだが、、、。
かくして豪華ヨットの価値は、文字通り水泡に帰した。

さて教えてください、ヨットの仮想『持ち主』は幸運だったのでしょうか?

1 件のコメント:

JA Circle さんのコメント...

夢の豪華ヨットを失ったのは『不運』だったが、代金を払わずに済んだことは『不幸中の幸い』。まあ、『悪運』とでもしときましょうか。