レゴ(LEGO)。
1960年代に、子供だった方々、またはその親だった方々は覚えているはずだ。
言うなれば『積み木』である。レゴと積み木と違いは、材料が木製でなく強化プラスチック製であることと、個々のレゴ・ブリックにあるタコ・イボの如き凸凹で組み合っているため、積み木のように簡単には崩れない点にある。
ロンドンにあるレゴランド、ウインザーの模型 |
事業は着々と発展し、1940年代の後半にはイギリスで同様の『組み合わせブリック』を製造していたキディクラフト(Kiddicraft)のパテントを譲り受け、改良を加え、更にプラスチック注入成型技術を導入し、精密なブリックの量産態勢が固まった。
1954年には、オレ・カークの息子、ゴッドフレッド・クリスチアンセン(Godtfred Christiansen)が営業次長として輸出入業者と語らい、世界市場への将来性を追求した。その結論として、従来のブリックに欠けていた融通性に工夫を凝らし、基本的な構造を変更することなく、レゴ・ブリックの多様性を拡大することに成功した。1958年1月28日、自信をもってパテントを更新し登録した。
新しいデザインは、デンマークの本社の外部に、世界市場の需要を配慮した国際的なデザインの開発を目標に、イギリス、スペイン、ドイツ、日本に支社を設けた。
1963年以降、素材をアクロニトライル・ビュタデュエン・スタイリィン(acrylonitrile butaduene styrene: ABS)という弾力性のあるプラスチックを使うようになった。製造は、デンマークの他にハンガリー、メキシコ、チェコスロバキアなどの工場で量産した。
本格的な量産開始以来、今日までの50年間で、概算4,000億個のレゴを出荷した。年間の生産量は、平均360億個で、これは1秒間に1,140個のレゴ・ブリックが機械から飛び出していることになる。
この数字だけでも、レゴが如何に世界中の子供達の夢を満たし、彼らの創造力を刺激したかを示している。ハイテクのビデオ・ゲームも子供たちを熱狂させるが、スクリーンだけでは味わえない「手で触れる」感触の歓びはすたれることはあるまい。
次のビデオは、オーストラリア、シドニー市での『レゴ50周年』を記念して発表されたもので、同市には、レゴで造った実物大の並木(ビデオの下の写真)もあるほど、たいへんな熱の入れ方である。
1 件のコメント:
おもちゃは単純な方が良いと思います。でもその単純さの陰に精密な計算と賢明なデザインがあることが前提です。
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