東京湾上の戦艦ミズーリ号

今から65年前、昭和20年8月15日に天皇裕仁がラジオを通じて全国国民に敗戦を伝えた。日本が無条件降伏を受諾したことで3年9ヶ月に亘り双方血みどろの殺戮を続けた日米の太平洋戦争が終結した。

その2週間後、日本時間で9月2日、東京湾に停泊したアメリカ戦艦ミズーリ号(Battleship Missouri)の甲板で、降伏の調印式が行われた。日本側の代表は：

• 政府全権重光葵(しげみつ　まもる)外務大臣、
• 大本営全権梅津美治郎(うめづ　よしじろう)陸軍参謀総長、
• 大本営陸軍参謀宮崎周一(みやざき　しゅういち)陸軍中将、
• 終戦連絡中央事務局岡崎勝男(おかざき　かつお)、
• 軍令部第一部長富岡定俊(とみおか　さだとし)海軍少将、
• 内閣情報局第三部加瀬俊一(かせ　しゅんいち)長官、
• 大本営陸軍参謀永井八津次(ながい　やつじ)陸軍少将、
• 海軍省出仕横山一郎(よこやま　いちろう)海軍少将、
• 終戦連絡中央事務局第三部太田三郎(おおた　さぶろう)部長、
• 大本営海軍参謀柴勝男(しば　かつお)海軍大佐、
• 大本営陸軍参謀杉田一次(すぎた　かづつぐ)陸軍大佐らであった。

連合国側の代表はダグラス・マッカーサー(Douglas MacArthur)アメリカ陸軍元帥と補佐のチェスター・ニミッツ(Chester W. Nimitz)提督が調印式を司り、その他各国の代表は：

• イギリスから海軍提督ブルース・フレィザー卿(Sir Bruce Fraser)
• ソ連からクズマ・デレヴヤンコ(Kuzma Derevyanko)中将
• オーストラリアからトーマス・ブレイミィ卿(Sir Thomas Blamey)
• カナダからローレンス・ムーア・コスグレォヴ(Lawrence Moore Cosgrave)大佐
• フランスからジャック・ラクラーク(Jacques LeClerc)元帥
• オランダからコンラッド・ヘルフリッヒ(Conrad E. L. Helfrich)提督
• ニュージーランドからレオナルド・イシット(Leonard M. Isitt)空軍副司令官
• アメリカ陸軍からリチャード・サザランド(Richard Southerland)中将
• 中国からスー・ヤンチャン(Hsu Yung-chang)大将が出席した。

調印式の模様は、当時のニュース記録映画(8分37秒)でご覧いただけます。

調印式がとどこおりなく無事に済み、マッカーサー元帥が短いスピーチを述べ、

「、、、今この世界に平和が回復した。神が常にそれを保持してくださることを一同で祈ろうではないか。Let us pray that peace be now restored to the world and that God will preserve it always.」と結び、歴史的な調印式の幕を閉じた。

元帥が望んだように、この地球から戦争を排除し、永遠の平和が訪れますよう。昨夜(8月31日)、奇しくもオバマ大統領がイラク戦争の終結を発表しました。それでも未解決の問題がたくさん残っています。何はともあれ、平和へ希望の第一歩です。ささやかに祝福しましょう。
------高橋　経；イラストも------