筆者とは無関係な老人 |
志知 均 (しち ひとし)
2012年9月8日
プロジェリアの子供と治療されていない細胞(右図の左) |
ハンティントンと彼の発見論文が載った記事:1872年 |
食事は俗にいうように「腹八分目」が健康によい。ラットやサルなどの実験動物は八分目どころか飢餓状態で飼育したほうが長生きする。食べ過ぎない、つまりカロリーを摂りすぎないほうが長生きするのはヒトにも当てはまる。カロリー制限すればメタボリズム(metabolism)が低下して熱の発生も減少する。長生きの人の体温は一般に平均体温より低いといわれる。
2個のミトコンドリア |
飽食すればミトコンドリアがフル操業するので活性酸素の生成が増える。活性酸素を解毒する酵素があるが、活性酸素の過剰生成が慢性的になると解毒が十分できなくなる。活性酸素は反応性が高く細胞の膜や機能に必要な成分を破壊する。特に遺伝子をつくるDNAが破壊されると大変である。幸い細胞にはDNA修復機構があって、ある程度は修復できるが、その効率はトシをとるとともに悪くなる。これが老化に関する活性酸素説の大要である。
テロメラの構造(TTAGGG) |
染色体:その両端の白点がテロメラ |
モグラネズミ |
ヘモグロビン |
左から:通常体;肥満体;病的肥満 |
- 飽食による活性酸素の過剰生成、
- 細胞自己浄化作用の低下、
- 細胞分化増殖のコントロールの不備、
- 遺伝子DNA修復活性の低下、などであろう。
おじいちゃんやおばあちゃんが孫やひ孫たちに、”Why are you so young?”と聞かれる日が来るかもしれない。
1 件のコメント:
『腹八分目』と『粗食』がカギですね。
つまり、『満腹』と『ご馳走』は禁物ということ。
実行の一語につきる。
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